第2回鉄カバキャンプにご参加いただきありがとうございました!
今回、メインプログラムのほとんどの進行を参加してくれた子どもたちに任せてみました。本当に本当に難しいキャンプだったと思います。でも、それを乗り切ったみんなには必ず何かしらの「たしかな力」が身についたと思っています。それがどんな力なのかにまだ気づいていないなあと思う人は次に続く文章を読んで、少し考えてみてほしいなと思います。
みんなが歩く後ろを僕はツノと歩いていました。プログラムのことやみんなの状態についてとても細かに話をしていたと記憶しています。その中でツノは「これって探究プロセスっぽいですよね」と言ってくれました。ちょうど僕もそう思っていました。探究プロセスにはいろいろな要素がありますが、それは例えば「場への没入感」「楽しさ」「科学的な仮説検証」「批判的思考」「葛藤」などなどです。
(知らない人もいるので一応言っておくと)とみーは普段は自由研究でまなぶ場(oranjeといいます)を作っています。そこでは小中学生といっしょに、自由研究という探究プロセスを日々行っています。oranjeでは、まなびの目標に「やりたいことを自分でやる」「自分で決めたことを一生懸命やる」「新しい自分に出会う」の3つを掲げています(HPも見てね)。そして、最後まで自由研究をやり遂げてくれた卒業生に話を聞くと、「やり切ったからこそ誰かに話したくなる」「自由研究を通して得た力でほかの場面でもがんばってみようと思う」という2つが共通して出てきた自己分析でした。僕は心の底から「すごいなあ」と思うと同時に、「あ、自由ってこういうことだな」と思うのです。つまり、自由とは「やりたいことをやりながら自らに必要な力を自分で身につけつつ、それをほかの環境で生かそうと思えること」だと思うのです。
また、自由を小学生たちと議論すると必ず出てくるのが「責任」という言葉です。「言ったからには必ずやれよ」的な文脈や「どう責任取るんだっ!」的な処罰っぽい雰囲気で使われますが、僕はちょっとちがう意味をもった言葉だと思っています。どういう意味かというと「自分のできることで場をまあるく整理整頓すること」だと思っています。別の言葉でいうと、そう、今回の山行でみんなが担っていた「役割」です。でも、改めて考えてみるとこれはすっごい難しいことだなと思うのです。なぜかというと、「自分のできることで」何かをしないといけないので、自分のことを知っていないといけない(メタ認知といいます)し、それには「自由」でいないといけないからです。
さて、話を戻しましょう。みんなが身につけた「たしかな力」が何だったか、です。それを知るためには自分がキャンプ中にやった「場をまあるく整理整頓したこと」や「やりたくてやったこと」を思い出してみてください。それを探ることで、今回身につけた力や、元々備わっていたけど今回のキャンプで使えるようになり、またどこかでも使える力がきっとわかるはずです。そして気づいた力は何だったかをまた教えてください。次のキャンプで待っています。
oranje代表・CABA camp統括 冨永岳(とみー)
2023.3.29
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