第3回鉄カバキャンプ、ありがとうございました!

今回の鉄カバキャンプは史上最も子ども任せなキャンプとなりました!

なんてたって進行まで任せてみたから◎

それでも自分たちでハードなキャンプを作り上げて見せてくれて、

かつ、(例によって)当日の間に成長を見せてくれた子どもたちには感服です。

そんなかっちょいいすがたをどうぞ見ていってください!

波乱の幕開け

当日の明朝から外ではゴーゴーと雨風が吹き荒れていました。

ドキドキもあってか、僕は少し早めに目が覚め、

「あ~、いよいよ雨男確定やな。あ、いやいや、スタッフの彼と揃うからやし責任は半々か。」

なんて妙に納得しながら朝ごはんにぱくついていました。

 

集合は8時半。

少し早く8時頃から一人、二人とぽつぽつ現れた子どもたち。

まずは、今回のキャンプの大前提「自分たちでプログラムの進行をする」を説明されます。

 

そして、さっそく「どのルートで走っていくか?」の検討をはじめます。

教室に集合したので、地図でわかりにくいところはPCを使ってGoogleMAPを確認します。

この辺りのこなれ感はこの先の3日間の不安を拭い去ってくれます。

 

そして、今回のチャレンジの大枠もわかった、ルートも決まった、雨は相変わらずやけどよし出発や!

各自持ってきた自転車をとりに行き、

ガチャガチャとカギをアンロックしていきます。

よし、ええな、ほな気をつけて!

 

と思ったら、一人顔が引きつっています。

 

「鍵忘れたかも」

 

でたーーーーー!

もはやカバキャンプの自転車プログラムで定番となってきました笑

必ずいるのよ笑

雰囲気としては背が半分くらいになるまで小さくなってしまった子に

 

「大丈夫、夕方にやるはずやった作戦会議先やっとくわ」

 

と。これこれ。これが鉄カバ。これが今回のキャンプ。 

車で並走する予定のスタッフがいるので、おうちに鍵を取りに帰り、残った子たちは作戦会議。

2日目以降のルートの確認と今日の晩御飯を決めます。

 

僕はこの時点で、けっこうハードなキャンプやけど多分何とかなるな、と思ってました(楽観)。

無事に鍵をもって帰ってきたのが12時前。

どうやら雨足もこの後弱まっていく、ということで、

 

「おなかも減ったしほな先お昼食べちゃおう」

 

とぱくつきました。

 

僕の計算では、4時間+ハイキング1.5時間でみていたので、

雨とハプニングで子どもたちが「ハイキングはパスしよう」と計算したことも合わせて

うん、遅れても明るいうちに食事作りはできそうだな、とふんでいました。

 

難易度★★★★☆のサイクリング~すんなりとは通してくれないR162~

狙い通り雨足も弱まりいよいよ出発です。

少し晴れ間も出てきてラッキー!

というところですが、なんせ今回のコースはなかなかにきつい。

実は3年半前に行ったこともある子もいますが、

だからといってきつくないわけではない。

 

遅れが出たり体力も削られたりと自転車を進めるにしたがって暗雲が立ち込めます(比喩)

「ちょっととまろっか」と声をかけ、そのたびにこれまでの走りを分析してもらいます。

・どの順番で走るのがいいか

・どれくらいのペースで走るのがいいか

・休憩の適切なペースはどれくらいか

などなど、とにかくよく話してもらいました。

今回は上の写真のようなシーンがとにかく多いです。

↑ほら、こんな感じで。

 

初対面の子もいる中で、はじめはへたっぴな議論です。

着地点もあやふやな上に途中で冗談なんか言っちゃって(笑)、何の話してたっけ?なんてことも笑

 

それでも、なんやかんやで自転車は動いていきます。

安全や体調(軽い喘息もちの子もいる)のことを考えてなるべくトンネルは避けつつ、

それでもどうしようもないときは中を通る選択もしました。

きつすぎて、途中涙がちょろちょろする子もいます。

それでも進まないことには、ぐっすり眠ることもできません。

どうしようもない坂はおして上がります。

場合によってはこっちの方が楽だったり早かったりするのでその辺りは臨機応変に、ですね。

 

そして一行はとりあえずの目的地である京北のサンダイコーへ到着しました。

そう、今回のキャンプは、子どもたちが食べたいものをメニュー・食材から選び、決まった予算内で支払いまで任せています。

噂ではハヤシライスにしようなんて声もあったので何を買ったのかは実際作ってからのお楽しみ。

スタッフは同じ予算(一人頭)で別のものを食べます。

人数が子どもの半分なので予算も半分。。。

迷わずおつとめ品のコーナーに走りました。

結局子どもは12品目(国産肉買っとる!)、大人は13品目(!?)買いました。

見たか、スタッフのシュフ力。だてに家事やってねーぞ。

 

さ、さっさとキャンプ地いってごはんつくろーゼ。

予報に反して、雨雲がついてきたので、

18時頃止むはずの雨がまだ降っています。

この後、一時間ごとに「一時間後にやむみたいよ」が続いて結局11時ころまで降りました。

生活タイムも手際よく

到着したらさっそく生活タイムです。

思ったよりササッと動いて、

(子どもたちも夕暮れが近いのを感じていたのか?)

手分けして仕事を進めています。ここはさすが。

テント張りにはちゃんと経験者もいてナイスでした。

この時点ではぼちぼち止む予報だったのでやんでから立ててもよかったけどね笑

あと、ブルーシートの使い方、設置場所についても「こうした方がいいよ」をレクチャーしました。

夕食は話していた通り、ハヤシライスに決定したそうです。何でも、

 

「今日のラッキーフードはハヤシライスやから」

 

とのこと。選考基準がいいよね笑

メニューの考案についてもレクチャーしましたが、

今回は2日目夜、3日目朝が準備してもらう食事なのであんまし細かいことは気にせずで!

あったかいもの食べるとやっぱりうれしそう。

タマネギの甘み、国産牛の甘み、国産牛の旨み、国産牛のありがたみ、国産牛の、、、、

が相まって満足度は高い!

 

ちなみに、スタッフは山もり野菜の豚汁(外国産)と、リンゴ、卵かけごはんをいただきました。

こっちも負けず劣らずおいしかったゾ!ニンニクが入っててスタミナ系豚汁でした◎

一日の終わり、スタッフからのフィードバックと明日の計画・作戦の報告タイム。

何時に出発するのか決めてもらって就寝。

スタッフもそれまでに準備しとくからね~あとは自由にやってけれ◎

絶好のアクティビティ日和り!

2日目朝。子どもたちは6時前頃から起きているようでした。

雨もすっかりやんで、良い日になりそうです。

(スタッフは屋根の下にテントを張ったので濡れませんでした◎)

 

昨日の作戦会議では10時に出発とのことで、少しゆったり目。

お昼ご飯(おにぎり)と朝ごはん(サンドイッチ)の準備を進めています。

サンドイッチがやたら小さく見えるのは、鍋のふたが大きいこともありますが、

パン耳を行動食にするかららしいです。

(これでおなか膨らむか?笑)

あとは、味噌汁も作ってましたね。

 

「あったかいのいいな~」

 

って言ってました笑

スタッフは昨日の残りの豚汁にご飯をいれて雑炊。

めっちゃおいしかった。。。

片付けの鬼門、デカ寝袋の袋入れも済ませ、

さぁしゅっぱーつ!

10時予定のところが10時10分になってしまいました。

カバキャンプならまぁいっかですが、

鉄カバキャンプなのでここはちょっと議論の種です。

なんせ、最終日にはドンピシャで到着してくれないと

おうちの人が待ちぼうけの刑になってしまうので。

生活スキルとして、自分たちがどれくらいのことをどれくらいの時間でできるか、というのを知っておくのってけっこう大事だと思うんですよね。

 

で、出発。

7㎞ほど走った何にもないところで子どもたちが止まりました。

今日は道もなだらか、一本道なので迷うこともほぼないことは確認済み。

どうしたの?と聞くと、

 

「いや、いまどれくらい進んでて地図上のどこにいるか見ようと思って」

 

やってさ!めっちゃすげえやん!それしてほしかったんよ!その計算(行程)!

感激です、ツノと顔を見合わせて思わずニヤリでした。

すばらしい!

またさらに進んだところで止まってたので「どうしたの?」と聞くと、

 

「うんちょっと休憩」

「みんないま体力どれくらい?」

(「通常時を10として今どれくらい?」っていうのをスキルとして昨日スタッフから問われていました)

 

やってさ!めっちゃすげえやん!それしてほしかったんよ!その計算(体力)!

感激です、ツノはいなかったのでうれしくて後の合流地点でニヤニヤしながら報告しました。

すばらしい!

 

しかもこのとき、自転車をとめるのもお上手で、

(昨日止まる場所と止め方がへたっぴだったので指摘されてた)

すっごい良かったと思います。

できない・わからないは全然OK!修正していこうね、という話なので◎良いよ~

 

このあとお昼休憩で、背中にハートの乗ったカメムシや

テントウムシのなかまも見つけましたが、子どもたちはスルーし(笑)、

本日最後の峠へ向かいます。

 

写真がないのが残念ですが、

ここでも一悶着ありまして笑

 

体力だけじゃなくて、頭と心をつかってサイクリングしようねと話しました。

 

 

そして!本日のゴール、花背山の家へ!

 

、、、と思いきや、その前に今日は山にも行きます。

下見で見つけてフラッと立ち寄ったところ。

 

距離も高さもさほどじゃないので行ってきました。

車道が通る前はここが峠になっていて京都市におりるにはここから、というところです。

山のてっぺんが「天狗杉」ということで、

 

「ここじゃね?」

「いやでも京都市内見えへんやん」

 

とまたあーだこーだ話してます。グッド。

でも、

 

「まあ、ええやん、こっちいこ」

 

とてきとーに決めた道に進んで迷子に笑

惜しかったなあ~

でも、きちんと元の道に戻る選択をしたのはこれまたグッド。

ルートを発見して登り始めました。

忘れ物があって、車に戻っていたツノは僕らが迷っている間に先に登っていたようです。

忘れていたのはカバキャンプの旗!

京都市を一望できる山頂からパチリ。

切れてる、切れてる!もう一回!

おっけ、おっけ◎

第1回カバキャンプのときにもちおたちが考案してくれたカバポーズで撮りました◎

旗と揃って良い感じ!

 

全然京都市見えへんやん!と思った人は次一緒に行きましょう◎

めっちゃ見えるから!

 

「あのロウソクみたいなやつ京都タワーやん!」

「あれって御所?」

「そこからずーーーっと左に行ってちょっとはげ山になってるのが大文字」

 

なんてご当地トークを散々繰り広げた後退散!

登ってきた峠を下ってゴールの花背山の家へ。

 

ついたら、オリエンテーションを受けてください、とのことだったので

みんな「知ってるのに」と不満げに、そしてなぜか自慢げにお話を聞きました。

そして待ちに待ったご飯の時間!

みんなバイキング形式なことは知っていたので、

ものすごい勢いでがっついていました笑

朝と昼少なかったもんね笑

みんな強がって(?)大丈夫~なんて言ってましたが、

やっぱり少なかったんだと思います笑

お米は各自必要な分持ってきて、と言っていたので

持ってきてはいましたが使っていないお米もあったのでここは反省点。

結果おなかが減っていたので使い切った方がよかったことと、

それができるように時間や道具を調整することが次への課題です。

 

ま、それは関係なく、

バイキングがうれしくてがっついていたのかもしれませんけど笑

 

「ふつうに出てくるっていいよな~」

 

なんて言ってました笑

これ、経験者・初心者関係なく出てくる言葉なのはおもしろいなと思います。

食事って大事だよね。

 

 

さんざん食べておなかいっぱいになったところでごはんも終了。

お風呂に入って、作戦会議して寝ました。

今日はあったかいところで寝れるのでぐっすりでしょう^^

 

 

※作戦会議の写真がないですが、ここもまた白熱しました。

なんせ、明日は時間通りに出ないといけないですし、

計算が非常に重要ですから。

子どもたちの目の色もこれまでとは確かに違っていました。

そして、子どもたちの互いに見えてきた凸凹が少しずつはまり始めている実感もあります。

それぞれが得意なこと・できることでうまく他者とつながり、関わってキャンプを作ってくれているようすがありありと見えます。

 

良いキャンプにしてくれたな~

さぁ、ラスト1日。ご安全に!

ラスト一日、今日も天気よく、子どもたちも元気に集まります。

まずは大事な食事から。

昨日の夜めちゃめちゃ食べたよね?っていうくらいみんな食べます。

バイキングってこともあるだろうけど、

おうちのひと、こんだけ用意するの大変だろうな、、、

なんて勝手な心配しながら僕もちゃっかり満腹までいただきました。

 

よし、行くぜ!

昨日山に行くのに少し登った峠を再び登ります。

わかっている道ということもあって、へこたれない◎

かっこいいぞー!

と、そのあとはずーーーっと下り。

鞍馬寺もスルーして、

(天狗の前で写真とりたかった笑)

市街地に出る前に作戦会議をして。

およその道を決めていきます。

後もう一回作戦会議してました(↓)が、

もうめっちゃ心強かった。

自転車もめっちゃきれいに並べてない?笑

7枚目の写真と比べてほしい笑

あとは日常経験として、自分の街を歩いてみたりそれこそ自転車で通ってみたり、っていうのと、

行事や地図で知識として知っていくものがうまく重なるとこの辺りはスッといけると思います。

なんだかんだで千本北大路まで来て、残り2㎞ほど。

このあと、観光客の方々の想像以上の多さで参ってしまう一面もありましたが、

4分遅れでoranjeに到着!

ここはぜひこだわってほしかったな~笑

 

でもでも。

全員で無事帰ってこれたのはよかったです。

何より何より。

 


 

この写真(↓)、およそ半年前のCABAcamp8の写真で当時もめっちゃ活躍した3人の写真です。

この報告書の中で、

「…たくましいったらありゃしない。

数年後、スタッフとしてお迎えするので、

またもうちょっとパワーアップしような!

と語った3人でしたが、

今回の鉄カバではその期待にほぼほぼ応えてくれたと思っています。

本当によく成長した。

(上から目線でごめん)

 

「ほぼほぼ」といったところがみそで、

「よし、完璧!じゃあスタッフで!」

とまでいかない部分もあったし(厳しい笑)、

そこまで引き上げれなかった事実もあります。

 

でも、そんな遠くない未来にきっと活躍するスタッフたちになってくれるだろうな、と確信しました。

鉄カバキャンプはカバキャンプのスタッフ養成も兼ねていて、

(さらに言えば、将来の生きていく術に野外や教育、地球・環境というものを選択肢に入れてほしい)

今回は今までの中でもその意味合いをとても強く押し出しました。

先に書いた通り希望的観測が現実的な未来に変わったキャンプでもあります。

もう少し、あとほんの少しバージョンアップしてほしい、

という(過剰な?笑 いやでもきっと応えてくれる)期待をもう一度込めて

今回の報告を締めたいと思います。

 

最後にこちらより、改めて統括の冨永からごあいさつを載せています。

お手すきの際にでもお目通しください。

本当にありがとうございました。