探究的な学習や、”すき”から学ぶ学びを支援するためのよりよい声かけを探している方にはとってもいい本です。
本当にもうその一言に限るような本です。
探究学習や、子どもの興味関心から学ばせる(「~せる・させる」の時点でやばい気もちょっとする)教育が昨今注目を集め、
あちらこちらで少しずつそのブームの火が灯り始めています。
とはいえ、私たちの多くはそうではない教育を受けてきた人が多いはず。
子どもたちにいざ接してみると
どうしても「やらせて」しまったり、
「おしつけ」っぽくなってしまったり・・・。
「なんて声かけしたらいいんやろう」と悩む方もいらっしゃるかと思います。
あるいは、仕事で教育関係についていなくとも、
わが子に”自立してほしい”と子育て奮闘中のお父様・お母様にもピッタリな一冊です。
内容はというと、
アメリカでされたライティングの授業実践を参考に、
良い言葉がけをする先生の事例とその背景にある意図を解説するような構成になっていて、
文章自体も難しいことはなく非常に読みやすいものでした。
私自身も「この言葉いいな」とか「これ使おう」とお手軽にヒントをもらえた気分でした。
その中でも、一つとても印象に残った言葉があります。
それは
「そういう態度をごくごく日常的なものにし、普段とギャップなく接することが大事」
ということ。
なるほどな、と。
ただ、たぶん、これが一番難しい。
自分を向上させていく、あるいは新しい発想を入れていくってのは、
ある意味、他文化を受け入れ、消化し、新しい文化圏の個として生まれ変わると言ってもいいと思っています。
(生まれ変わる、は言いすぎかな笑 まぁでもそれくらいの変容。)
知識やテクニック、スキル的なものだと比較的短い時間で習得することができますが、
”涵養”という意味合いになると一筋縄ではいかない。
特に、文化的に対極にいるような場合だと経験的に1年半ほどかかるような印象です。
(大学院のとき、これでチョ―――苦労した!)
まぁとはいえ、「え、そんなかかるの。じゃあいいや。」ってわけにもいかない人も多いと思います。
「この本読んだら一発でできるようになるよ!」とまではなかなか言えませんが、
一度、分かりやすい例を知り、実践されてみてはいかがでしょう?
それくらいにはちょうどいい本だと思いますよ◎
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