今年読んだ中で、良本ランキング上位確実です。
なにがいいかというと、次の3点くらい。
■サイエンスとアート(とクラフト)というわかりやすい名札をくっつけてるので読みやすい。
■「経営」の観点で書かれているが、大事な「資質」としてアートを語っているので「経営→教育」と置換しても十分大事といえる。
■とはいえ、サイエンスの資質も十分必要だとしている。
まず、アートとサイエンスという名札をくっつけてるものが、
アート…直感、感性
サイエンス…論理、理性
という説明から入ります。
で、これまでの日本の経営で大事にしてたのは、
「正確さ」と「スピード」。
つまり、論理と理性でガシガシ進めてけっ!ってこと。
サイエンスの最たるところです。
(正確さとスピード? ん?これなんか聞いたことある。)
ただ、この戦略には(今この時代においては)致命的な欠陥があることは明白で、
他社との差別化が何より大事な経営においては、
いつか「どん詰まりが来る」ということ。
(正確さとスピードを問うのって違うよね、ってなってるの「受験」やん!!)
ここ、教育とおんなじで、
これだけ、個々の違いが明らかになってきて、
いろんなところで、統一管理に無理が出てきている中、
「差別化」とは少しちがいますが、
そもそも「あるはずの違い」を認めないで
個人も、社会も、豊かになることはありえなくなりました。
そこで大事なのが、それぞれのアート性。
アート性は、ここでは直感と感性でした。
「美しい!」と思うものや
「わ、おもしろい!」とか
「わくわくする!」っていうもの。
大事なのは、ここに「ストーリー性」がくっついていること。
「オリジナリティ」とも言っていますが、
要は、
「その人じゃなきゃできないもの・ことがあったからこそできたもの・こと」
という意味での唯一性です。
(これ、うまくやったのがSONYのウォークマン、AppleのiPhoneだって話しでしたが、ここ割愛。)
つまり、
どういう経験をして、
それをどういう経験ととらえたか、ということを
自分というツールを使って分析しておきなさい。
とでも言われているかのようでした。
経験していることに貴賤はありませんし、
その解釈も他人にとやかく言われる筋合いはありませんが、
それがきちんと深められていて、
オリジナリティにまで昇華させられているかどうか、
がカギになっています。
これまでは
「みんなちがってみんないい」
がなんとなくよさそうで、
守るべきスローガンのような扱いになっていましたが、
(▲名実伴わないのはおかしいよ!▲)
これからは、
この標語に真正性(ホンモノ性)が
問われるようになってきたということです。
せっかくの冬休み。
家族でこたつを囲んで、ミカンでもほおばりながら
じぶんのすきなことが
なんで自分にとってすきかを話し合ってみてはどうでしょう・・・?
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