キャンプにおいて「鬼退治」よりも大事なこと

第6回はCABA Camp史上、参加者が最多になりました。

ご参加いただきありがとうございます!

 

今回はメインのプログラムを縦走登山にしました。

大江山連峰の山頂を3つ(結果2つ)越える登山です。

これまで自転車プログラムでは、

連日のアクティビティはありましたが、

連日登山のプログラムはCABAチームとしても初めての経験です。

登山は他のアクティビティと比べても比較的準備が必要で、

必然的に1日の時間の使い方が限られます。

その意味でこれまでとはちがった難しさがこのキャンプにはありました。

 

そこで、今回は「役割を果たし合うチーム」になることを初日からかなり強調しました。

「単なる活動班」ではなく、

子どもたち自身もキャンプを動かしていく、という意味でのチームです。

これは、受け身でいてはいけません。

「あ、あそこで誰かが困ってるな」と思えば積極的に動き、

「これ困ってるんだよな、、、」と悩めば声を上げて助けてもらわなければいけません。

つまり、自他ともに「見て見ぬ振り」をするわけにはいかず、

それが起こればどこかにしわ寄せがいくことになります。

 

その意味で、今回のキャンプは、

メインプログラムのための登山スキル(鬼退治スキル)よりも、

メインプログラムの準備のための「生活力」(洗濯ばあさん力/芝刈りじいさん力)

が問われることになりました。

 

しかし、初日〜2日目までは正直なところ心配の連続でした。

キャンプにおいては、「やって当然のこと」も鬼の首をとったようにふるまったり、

そうかと思えば、困難そうなことや面倒そうなことは聞こえないふりをしてみたり、、、

(鬼退治するんかせんのかどっちやねん)

これでは、洗濯ばあさんや芝刈りじいさんはいなくなり、

キャンプ自体が進みません。

もちろん、すべての時間で桃太郎役しかいなかったわけではありませんが、

やはりバランスは良くなかったように思います。

 

しかし、3日目以降、「チーム」になりつつあるすがたが見られました。

少しずつ芝刈りじいさんと洗濯ばあさんが増えてきたのです。

それぞれなにか「生活力」を得、役割を果し合いはじめました。

 

英語やプログラミングとは違い、

「生活力」はどこかほにゃっとしているので「身につけよう!」とはなかなか思いませんが、

CABA Campのコンセプトとしてはむしろこっちの方が大事だと思っています。

みんなは今回のキャンプでどんな「生活力」を得ましたか?

キャンプから帰ったいま、パワーアップした自分の生活力を見つめ直してみてください。

 

 

さて、既出したように、

今回は途中でのプログラム変更や、私のプログラム管理の甘さからスタッフの離脱がありました。

保護者のみなさんにはご心配をおかけしたこと、

子どもたちに十全な支援をできなかったことをお詫び申し上げます。

その中でも子どもたちは、新たな力を得、

CABAチームも新境地に入ることができたと実感しています。

今後もコンセプトのCABAにそったキャンプを作り続け、

そして、みなさんとお会いできることを楽しみにしています。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

 

2021.8.12

oranje代表・CABA Camp統括

冨永 岳