ジリツのはじまりは半径50㎝から

 第9回カバキャンプ、ご参加いただきありがとうございました!  今年の夏、私は半月で3つのキャンプを経験しました。内一つはもちろんカバキャンプで、三者三様という言葉がある通り各団体の毛色は少しずつちがっています。半月間キャンプ漬けの生活をしていると、さまざまな子どもたちに出会い、また団体の大事にしていることもさまざまでしたが、共通しているあることに気づきました。それは、ジリツしている(ような、たくましい)ようすをもった子どもたちは「身の回りのことを自分でできる」ということです。そうでない子の話を聞いてみると、英語が喋れたり、スポーツや学習で優秀な成績をもっていたりしますが、なんとなーく幼い感じがします。これはもしかするとおうちの方は具体的な人物像が浮かんだり、イメージしやすい実態かもしれません。私はというと、「気づいた」と書きましたが、「言葉にできた」という方が近く、「そうそうこういうことが言いたかったんだ」といった気持ちです。  そしてCABA campのことを見返すと、実はけっこうこだわっていたのはそこのところでした。つまり、衣食住を限りなく1人でできるようにプログラムを構成しているところです。その視点でCABA campを分析してみると、次の特色が浮かびあがりました。 衣:基本カバキャンプのどの回でもパッキング講習会がある(鉄カバはのぞく)。 食:初日のお弁当以外すべての食事を自炊する。 住:寝泊りするテントを場所から選んで設置したり、施設・物品の掃除は口うるさく(笑)チェックする。  「衣」に関して、私がこれまで経験したどのキャンプでもパッキングを一からスタッフがいっしょにやるところはありません。「どうせ洗濯機に放り込むんだから」とか「服くらいたためるっしょ」と理由はさまざまですが、リュックに入っていたらいいということです。しかし、自分の荷物を把握して整理整頓する、ということは日常生活で再現する場面がありまくりで、できないと家庭の平穏が損なわれたり(笑)、学校でも困ったりすることがあるでしょう。「住」に関しても同じです(日常生活でテントを建てることはないと思いますが)。身の回りの環境を整える、という意味ではこれも日常生活ではごくふつうにあるシーンです。

 「食」について、「食べ物を粗末にしない」などごく当たり前のことも、「余ったししょうがないか、、、」「ちょっとおいしくないし、、、」ともったいない場面に遭遇することは意外に多かったりします。

 

 上記の活動をするにあたって子どもたちは、「家でもお手伝いしてるねん」と言いますが、おうちの方はきっとそれを生活の一連の流れとして行っていることと思います。それが生活するということですし、ジリツするということだと思います。  CABA campのフルバリュー(行動指針)の一つに「変身しよう」というものがあります。もちろん、ジリツに向かって、です。ご家庭でもどうか子どもたちに継続して生活させてみてください(時間がかかって仕方がないのは承知の上ですが笑)。どんな学習や経験よりも「生活ができる」という力強さはきっと彼らの大きな財産になることと思います。

 

 またCABA campでお会いしましょう◎